YAMAHA TX-492

YAMAHA TX-492 をゲット!

2012年1月8日、私のチューナページのファンの T さんから YAMAHA TX-492 の寄贈を受けました。

AM Stereo 対応です。

寄贈者のコメントは以下です。



状況チェック

  1. 外観

  2. FM 受信

  3. AM 受信



カバーを開けてみました

  1. 基板の作りは良いです。 電源トランスはかなり小さいです。 写真をクリックすると拡大写真を表示できます。

  2. FM フロントエンドは3連バリキャップ方式です。 超小型で汎用パック化されているので詳細不明です。

  3. FM IF 部は以下の構成です。


  4. FM 検波は SANYO LA1266 のクォードラチュア検波です。

  5. FM MPX 部は SANYO LA3401 を使った PLL MPX です。 セパレーション調整ボリュームは1個で左右共通です。

  6. AM 受信部は SANYO LA1266 で全てを行っています。 2連バリキャップのフロントエンド構成でごく普通です。

  7. AM MPX 部は TOSHIBA TA2040AP でステレオ復調します。

  8. PLL 制御は SANYO LC72130 で行っています。

  9. MCU は YAMAHA XT287A0 です。

  10. 電源ケーブルの製造マーキングより、本機は2000年製造品と判りました。



調整

写真の FM/AM 標準信号発生器 Panasonic VP-8175A (以下 SSG)、 FM Stereo 信号発生器 MEGURO MSG-2170、 周波数カウンタ ADVANTEST TR5822 を使って調整します。 10年も経つとコイルやトリマはズレます。

  

  1. 電圧チェック

    ポイント 標準値 実測値 (参考)
    10V +10V +10.14V
    5V +5.6V +5.5V

  2. FM 受信部の調整

    手順 SSG周波数 SSG出力 TX-492 の設定 調整箇所 TP 及び調整値 備考
    1 - - BAND : FM - -  
    2 - - TUNING MODE : MAN
    90MHz 受信
    フロントエンド
    OSC コイル
    FMVT 電圧 = 7.9V VT high
    3 - - TUNING MODE : MAN
    76MHz 受信
    - FMVT 電圧 = 1.6V VT low
    確認のみ
    4 83MHz 変調 : OFF
    出力 : 30dB
    TUNING MODE : MAN
    83MHz 受信
    フロントエンド
    RF コイル×2
    IFT
    VR3 電圧 = 最大 RF, IF 調整
    5 83MHz 変調 : MONO 1kHz 100%
    出力 : 90dB
    TUNING MODE : MAN
    83MHz 受信
    L8
    MONO-DIST
    オーディオ出力 = 高調波歪最小  
    6 83MHz 変調 : MONO 1kHz 100%
    出力 : 90dB
    TUNING MODE : MAN
    83MHz 受信
    L8
    0-ADJ
    TP1〜TP2 間電圧 = 0V  
    7 - - - - 手順5と6を数回繰り返す QR 検波調整
    8 83MHz 変調 : STEREO 1kHz 100%
    出力 : 90dB
    TUNING MODE : AUTO
    83MHz 受信
    VR1
    VR2
    オーディオ出力 = 高調波歪最小 ステレオ歪調整
    9 83MHz 変調 : R/L only 1kHz 100%
    出力 : 90dB
    TUNING MODE : AUTO
    83MHz 受信
    VR4 L/R ch. オーディオ出力電圧 = 最小 セパレーション調整
    10 83MHz 変調 : OFF
    出力 : 60dB
    TUNING MODE : AUTO
    83MHz 受信
    VR3 S メータ表示 = フル S メータ調整

  3. AM 受信部の調整

    手順 SSG周波数 SSG出力 TX-492 の設定 調整箇所 TP 及び調整値 備考
    1 - - BAND : AM
    TUNING MODE : AUTO
    - -  
    2 - - 1611kHz 受信 OSC コア AMVT 電圧 = 7.1V VT high
    3 - - 531kHz 受信 - AMVT 電圧 = 1.5V VT low
    確認のみ
    4 999kHz 変調 : OFF
    出力 : 40dB
    999kHz 受信 ANT コア
    L5
    VR3 電圧 = 最大 RF, IF 調整
    ループアンテナを接続した
    状態で行うこと

  4. 再調整結果

    項目 L R 単位
    ステレオセパレーション 53 52 dB
    パイロット信号キャリアリーク -82 -81 dB
    オーディオ出力レベル偏差 (MONO) 0 -0.21 dB



使ってみました

  1. デザイン

  2. 操作性

  3. 受信性能

  4. 総合評価



仕様その他

  1. 取扱説明書

  2. 仕様は以下です。

    FM 部  
    受信周波数 76.0〜90.0MHz
    S/N 50dB 感度 (75Ω) mono:1.55uV (15.1dBf)
    stereo:21uV (37.7dBf)
    イメージ妨害比 40dB
    IF 妨害比 70dB
    スプリアス妨害比 60dB
    実効選択度 85dB
    S/N 比 mono:82dB
    stereo:76dB
    全高調波歪率 (1kHz) mono:0.1%
    stereo:0.2%
    ステレオセパレーション 50dB (1kHz)
    周波数特性 30〜13,000Hz ±0.5dB
    AM 部  
    受信周波数 531〜1611kHz
    実用感度 200uV/m
    選択度 32dB
    S/N 比 50dB
    イメージ妨害比 40dB
    スプリアス妨害比 50dB
    全高調波歪率 0.3%
    オーディオ部  
    出力レベル/インピーダンス FM (100% 変調, 1kHz):900mV/2.2kΩ
    AM (30% 変調, 1kHz):150mV/2.2kΩ
    総合  
    電源電圧 AC100V, 50/60Hz
    消費電力 7W
    外形寸法 435(W)×86(H)×278(D)mm
    重量 3.2kg
    その他  
    発売時期 1997年8月
    定価 19,800円