Flet's ISDN 64Kbps

2000年8月29日に「Flet's ISDN」を導入し2001年5月25日まで利用しました。 2001年5月25日からは「Flet's ADSL 1.5Mbps」に乗り換えました。



NTTのIP接続サービスなんか東京23区内だけの話だと思っていたら、越谷でも2000年8月7日から受付開始となりました。 IP接続サービス改め Flet's ISDN (フレッツ・アイと読む。)です。 Flet's ISDNの技術資料をみると、タイプ1とタイプ2と呼ばれる2つの接続形態があり、タイプ1は地域IP網を介してISPと接続し、タイプ2は地域IP網を介さず直接ISPに接続します。 現状、タイプ1しかありません。

利用者−地域IP網−ISP

となる訳ですが、この地域IP網って何でしょう?
網を直訳するとNetですから、これはやはりNetworkのことを指していると思います。 利用者が接続するポイントはISDNと地域IP網のプロトコル変換をするルーターの口だと思います。 地域IP網とISPの間にもルーターが入っているはずです。 そして重要なのは地域IP網には複数の利用者と複数のISPがぶら下がるのです。 よって、イメージ的には地域IP網というのは太いLANのバックボーン回線と思えばよいようです。 (噂では ARCネットというNTTのVAN回線と聞いたことがあります。OCNもつながっているそうな。)

(注)この絵はNTTのホームページからの転載です。

よって、従来のISPに直接接続する場合(タイプ2と何が違うのだろう?)はISDNの64Kbpsのスループットが1:1で保証されましたが、タイプ1はN:Nですので64Kbpsのスループットが保証される訳ではないのです。 ですから、Flet's ISDNでどれくらいのパフォーマンスが出るか興味あります。 24時間つなぎ放題でも実質スループットが 300bpsだったら皆怒りますよね。

Flet's ISDNでは接続電話番号が常に同じなのにどうしてプロバイダを切り換えて使えるのか不思議だと思いませんか?
それは、 接続IDのところで例えば「Asahi-net」だったら「ユーザID@atson.net」のように @以降にプロバイダを指定する ことで実現しています。 ですから複数プロバイダを選択して接続できるのです。



Flet's ISDNのページに対応プロバイダのリンクがあったので調べました。 今更、月額2,000円以上と言うのは論外なので、「ぷらら」か「Asahi-net」と言う事になります。 「Asahi-net」はML(メーリングリスト)オプションがあるので、私的には「Asahi-net」が良いと言う結論になりました。 心配なバックボーンも、どちらも数100Mbpsあるので、たぶん大丈夫でしょう。

で、「Asahi-net」をもう少し詳しく調べました。 月450円でこれだけのことができるので、私は「Asahi-net」に決めました。 Flet's ISDNの月額2,900円と組み合わせて、月3,350円で24時間インターネット接続し放題の環境ができます。 これで本来のISDNルーターの機能が発揮できます。 Flet's ISDNの契約が完了したら、北口家では1日中、ISDNの1チャンネルはBUSYのままでしょう!!!

ところで Asahi-netの会員規約には疑問に思える箇所がありました。 それは「フレッツISDNでインターネット接続した時に、契約者本人の使用は契約内であるが、家族がアクセスすると1分7円の課金がかかる。」というものです。 これってすごく不思議だったのです。 本人か家族かをどのようにして見分けるのだろう...本人のクセを見分けるナレッジ・エンジンでも入っているかしら???
技術上できるはずがありませんから、当然のこと9月から規約が改正されて「家族会員の方のフレッツISDNからの接続時間は、一般の会員と同様に課金対象外とします。」となります。 Asahi-netもあきらめたようです。 あたり前ですよね。

Asahi-netのメールサーバで面白いことを発見しました。 Webメールにログイン中に通常のメーラーからメールサーバ(POP)にログインしようとすると認証失敗します。 2重ログインは許してくれないようです。 まあ、これはスペックなんでしょうね。

Flet's ISDNのプロバイダ選びにすごく役立つメールマガジン がありましたので紹介します。 自分のメールアドレスを入力すると記事が送られてきます。 私が選んだ「Asahi-net」はこれを読む限り正解みたいです。 安心しました。



私の Flet's ISDN契約から運用開始までの記録です。
  1. 2000年8月7日、9:00から受付開始とのことでしたが、8:30より万全の準備で待ち構えました。 ウェブを周期的にチェックしていると、8:50ピッタリにNTTのホームページは受付可能状態になりました。 送信をして「お申し込みありがとうございます」が表示されるのに数分かかりましたが、9時前には受付手続完了しました。 ほとんど一番乗りに近いのではないでしょうか。 この後、9時過ぎにウェブから手続きした友人はBUSYで全然ページに入れないと言っていました。 電話受け付けは全然つながらなかったようです。 事前にどんな項目を入れるのかは、東京の適当な電話番号を入力して内容を確認し、入力練習もしていました。 ですから、素早く入力できました。

  2. 2000年8月18日、Flet's ISDNを申し込んで11日経ちましたが、まだ何にもNTTから連絡がありませんでした。 シビレを切らせてNTTの問い合わせ窓口(0120-27-5424)に電話してみました。 まず、この問い合わせ窓口というのはなかなか電話がつながりません。 話中を4回くらい経由してやっと5回目につながりました。 で、つながったと思ったら今度は「大変混雑しています。」という自動アンサーで5分以上待たされました。

    「Flet's ISDNを申し込んで10日以上経ちましたが、状況を教えてください。」
    「申し込み電話番号をお願いします。」
    「XXXX-XX-XXXXです。」
    「ご準備できております。電話を差し上げようとしていたところでした。」

     >>>ニャロー、NTTは蕎麦屋か!!!<<<

    ということでOKとなりました。 「開通日は2000年8月29日17時」「接続番号は0489-69-XXXX」でした。 割とイイ番号です。 ISDNリモートルータに設定する電話番号で地域IP網に接続します。 自分専用の接続番号です。 この番号にどこからかけてもつながるのでは???と思い質問してみましたが、どうも接続の際にNTT設備側で発番号のチェックをしているみたいで、申し込み番号でないと接続できないようでした。

  3. 2000年8月18日、Flet's ISDN開通日が決まったので、Asahi-netにオンラインサンアップしました。 越谷・草加APに接続して、使える実効速度だと判断できました。

  4. 2000年8月22日、ASAHI-netから「正式ID,パスワード」などと共にガイドブックが送られてきました。 これでFlet's ISDNに必要なキーが全て揃いました。 Flet's ISDNに接続するにはルータのダイヤルアップ接続設定を以下とします。
         ID: ユーザーID@atson.net
     パスワード: ASAHI-netのパスワード
    接続電話番号: 0489-69-XXXX (私専用の番号,気分いいです)
    
    IDのところの@以降にプロバイダ名を入れることで、プロバイダを指定するのが Flet's ISDN方式です。 よって、NTTと契約変更することなくプロバイダを切り換えて使うことができます。

    8月29日のFlet's ISDN開通日になっていませんが、接続を試してみました。
     ルータ発信[B1]: 番号[048969XXXX] 失敗[網理由表示#79(その他のサービス又はオプションの未提供クラス)]
    上記のエラーが出てやはりダメでした。あと1週間。待ち遠しいです!!!

  5. 2000年8月25日、NTT東日本より「重要書類」が送られてきました。 なんだ!なんだ!と開封してみると「フレッツISDN 開通のご案内」でした。 事前に電話で聞いていた通り「ご利用開始日:2000年8月29日 午後」となっていました。 他に「セットアップガイド[ルータ編]」「フレッツISDNご利用上の注意」「プロバイダドメイン名一覧」の書類が入っていました。 ところで8月29日〜30日に九州へ出張になりそうです。 開通当日に確認できそうにありません。 残念です!!!

  6. 2000年8月30日、福岡の客先を18時前に出て福岡空港に向かいました。 空港に着いたら18:10でした。 予約便は19:30、これから出る便は18:30。 ダメ元で「18:30に変更できますか?」「はい、大丈夫です。」で1時間早く帰ってきました。 もちろん、Flet's ISDNを試すためです。 福岡から4時間弱で自宅に到着しました。 九州も近くなったものです。 早速、事前に設定してあったルーターへの Flet's ISDNでのAsahi-net接続設定で試してみました。 全然、つながりません。 さてはNTT謀ったな!!! と失敗理由をルーターから読み出してみると

    PPP[B1]: LCP down [PPPエラー:認証プロトコル不一致]

    でした。 ルーターはNTT-MEのMN128-SOHOです。 「認証プロトコル不一致」とは回線は生きているのだが認証で失敗したことを示しています。 MN128-SOHOの認証プロトコルを「相手に合わせる」から「PAP」に変更 してみました。

    早速リトライ!!!
    一発でつながりました。
    やっと Flet's ISDNによる24時間接続し放題環境が実現しました。



Flet's ISDN使用レポートです。
  1. 回線接続をお手軽に測定できるサイトがありました。
    http://computingcentral.msn.com/topics/bandwidth/speedtest.asp
    にアクセスして少し待つと回答がでます。 2000年8月29日の5:20にISDNの1チャンネルでAsahi-net越谷APに接続して速度を計測すると以下でした。
    2000-8/29  5:20
    Your line speed:
    60.9 Kbps
    7.5 K bytes/sec
    
    Flet's ISDNではどうでしょう???

  2. 日本のネットが一番混み合う23時過ぎと、一番空いている5時過ぎに計測してみました。 プロバイダは Asahi-netの月450円コースです。
    2000-8/30 23:20
    Your line speed:
    57.1 Kbps
    7 K bytes/sec
    
    2000-8/31  5:20
    Your line speed:
    60.4 Kbps
    7.4 K bytes/sec
    
    この結果を見ると、地域IP網というよくわからないネットを一段絡ませてインターネット接続しているのに、実効速度はマトモだとわかります。 Asahi-netを選択して大正解だったようです。 もちろん 快適!!!快適!!!快適!!! ですよ。

  3. ルーターの自動接続先設定を Flet's ISDNでの Asahi-netにし、ルーター自動切断(IPパケットが最後に流れてからどのくらいの時間で自動切断するかの設定。)を30分にしました。 ルーターですから例えばメールを読むとか Webを見るとかの操作をすると自動接続してくれます。 自動接続の時間は、通常のアクセスポイントの接続時間(4秒くらい)より更に速い時間 (ほとんど1秒以内) なので、ルーターの存在を忘れてしまいます。

  4. Flet's ISDNは月2,900円ですから、1日あたり100円です。 同一市内への電話料金で100円というと30分に相当します。 1日あたり30分以上、Flet's ISDNを使えば元が取れます。 こんなの簡単ですね。
    また、月に14.5時間利用で元が取れるとも言えますが、これくらいの利用時間は1週間以内に超えてしまいます。

  5. やはり24時間接続し放題のインターネット環境はイイです〜〜う。 メールもリアルタイムで入ってくるし、メールからのリンクもさっと確認できるしね。 眠い目をこすりながらテレホーダイやらなくていいし。
    従来、隣接地区テレホーダイで東京APに接続していましたから、月額4,800円かかっていました。 それが Flet's ISDNでは月額2,900円と安くなって24時間接続ですから大変ウレシイ。 プロバイダ代も年間25,000円から月額450円(年間5,400円)と激減しました。 月に通信費で6,500円がうき(テレホ以外もつないでいたので。)ます。 合計すると年間 97,600円もうきます。 このういたお金で 毎年 Gatewayを買うか、毎年アメリカへ行けます。 アメリカのほうがイイな!!!