PC・WAVE1996年4月号掲載記事の原文です。
PC・WAVE1996年6月号臨時増刊・ISDN機器通信ガイドにも掲載されました。


              ISDN導入作戦
              ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
1.はじめに
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 私はインターネットのプロバイダと契約したのは去年の10月末で、インター
ネットを使ったのもこれが初めてでした。インターネットに入った動機も一般の
方の「WWWが見たい。」ではなく、「海外に居る友人と毎日連絡を取りたい。
お互いのデータ・ファイルを交換したい。」でしたので、利用目的は、メール交
換とFTP (File Tranfer Protocol)と明確でした。それまでは、国際電話と国
際FAXと国際郵便でしたので、これらの費用が莫大(毎月5万円近く)にかか
っておりました。これでは夫婦不和の原因となりかねない状況でしたので、イン
ターネットとの接続が急務だったのです。
 11月よりインターネットにアクセスし始めて、しばらく28.8KBPSモ
デムでPPP接続していましたが、私のモデムは28.8KBPSモデムが出始
めた初期に買ったV.FC仕様だったため、プロバイダとは14.4KBPSで
しか接続できず、同じ電話料金でもっと速いデータ伝送速度を得たいと思ってい
ました。一番手っ取り早いのが、V.34モデム導入なのですが、どうせ費用を
かけるなら一挙にISDNにしたらどうかと考え検討・導入に踏み切ったのです。
 本紹介は私のISDN導入の試行錯誤の記録です。


2.ISDNを導入するまでの従来の電話回線構成
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 私のISDNに切り替えるまでの電話回線構成を以下に示します。

    NTT アナログ回線1 --------------- 電話

                                       +-------------+
                                       |ダイヤルイン | ----- FAX
    NTT アナログ回線2 --------------- | 切替装置   | ----- BBS MODEM
                                       |             | ----- BBS MODEM
                                       +-------------+

このように、ダイヤルインを含めて電話番号を4個持っていました。また、アナ
ログ回線2のランニングコストは以下のようになっていました。

  回線使用料     1,600円
  プッシュ回線使用料    390円
    ダイヤルイン使用料  2,700円 (基本+追加2番号分)
  ダイヤル通話料          a円
 −−−−−−−−−−−−−−−
                        4,690円 + a円/月

ダイヤルイン使用料が高いのです。ダイヤルイン追加番号を1本解約してコスト
を押さえたいとも思っていました。ダイヤルインは電話番号をいっぱい持てて格
好がよいのですが、基本的には回線が1本なので、どれか1つの端末を使うと他
の端末が使えなくなるという問題があります。
 今では笑い話ですが、このダイヤルインを導入した時も、NTTの契約窓口で
どうしても個人宅にダイヤルイン契約するのかが、NTTに理解してもらえず、
窓口で苦労した経験があります。今はISDNがちょうどこのような状況と思い
ます。NTTさんには最新のサービスを一般の窓口の方々にもよく教育してほし
いと思います。


3.インターネット・プロバイダ選び
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 インターネット・プロバイダ選びは重要な問題であると思いますが、私がイン
ターネットに入ろうと思った時は、自分自身にインターネットの知識が全くなく
、またお試し期間を過ぎて正式契約と言う訳にも行かず困っていました。プロバ
イダ選びは結局、既にプロバイダと契約していた友人の評価を聞いてBNNネッ
トに入ることにしました。私が契約した10月にはISDNでのダイヤルアップ
PPP接続サービスを開始することが決まっていたことはラッキーであったと思
います。
 またまたラッキーなことにアメリカにいる友人がT1回線(1.5MBPS)
の専用線でインターネットに接続していたので、ここのアカウントも無料で貰う
こともできました。ここには私専用のFTPディレクトリもあります。このこと
より、現在、私は日本とアメリカの両方にインターネット・アカウントを持って
います。
 ところで、アメリカではプロバイダに払う料金,専用T1回線使用料,機器レ
ンタル代いっさい含めて月額2000ドルだそうです。これと同じことを日本で
やろうとしたら、最低250万円/月かかる試算となりますから、ものすごいコ
スト比です。やはり日本は何でも高いと思います。

 現在、考えられるプロバイダ選びのポイントを述べたいと思います。

1.インターネットでやりたい目的をはっきりさせること。
  なんでもかんでものサービスのあるプロバイダは、このサービスのために自
 身のサーバにかなりの負担をかけている場合があり、全ての処理が遅い傾向に
 あるようです。例えば、某プロバイダの場合、会員数が多くホームページサー
 ビスを含めなんでもかんでものサービスがありますが、肝心の処理が遅くなっ
 てしまい、サーバダウンが散見され,メールも届かない,実効データ伝送速度
 もBNNネットの場合の半分のスピードも出ない,という悲惨な例があります。
 (超有名なプロバイダです。)BNNネットは基本的にメールとWWWサービ
 スしかサポートしていませんが実効データ伝送速度は他のプロバイダより非常
 に高速です。おそらく、システム自体がシンプルで単なる回線交換機として動
 作しているのではないかと推測します。
  場合によっては目的別に複数のプロバイダと契約することも考えましょう。

2.できるだけ多くのプロバイダの評判を聞き、やはり評判の良いところと契約
 すべきです。
  周囲に聞く人が居なければ、例えばニフティサーブのFINETの会議室を
 覗くと参考になります。

[Niftyの情報]
  FINET −−− インターネット関係の情報が流れている。プロバイダと契
                    約する時に心配になるサポート,通信速度,つながり具合
                    などの評判が参考になります。

  FISDN −−− ISDNのTAなどの情報。また、入手困難なISDN−
           MODEM MN128の入荷情報が流れています。

3.接続方式とその回線速度が自分に合うか。
  自分の持っている機器のスペックとサービスされている方式が合うかどうか
 をよく確認する必要があります。PPP接続なら、28.8KBPSモデム,
 38.4KBPS非同期ISDN,64KBPS同期ISDNを全てサポート
 しておれば、少しずつグレードアップした接続方法にしていくということも考
 えられます。

4.アクセスポイントができるだけ近く、接続料金ができるだけ低価格のプロバ
 イダが望ましい。

   電話代の体系は以下となっています。ISDNはデジタル回線ですが、電話
  代の体系はアナログと同じです。

   ・区域内             180秒/10円  −    200円/時間
   ・隣接区域〜20km   90秒/10円  −    400円/時間
   ・  20〜  30km   45秒/10円  −    800円/時間
   ・  30〜  60km   36秒/10円  −  1000円/時間
   ・  60〜100km   23秒/10円  −  1600円/時間
   ・100〜160km   13秒/10円  −  2770円/時間
   ・160km以上       10秒/10円  −  3600円/時間

    コーヒ一杯の値段と比較して暇潰しにアクセスするなら、20km以内が実
  用的と思う。ところで、私が加入しているプロバイダ・BNNネットはアクセ
  スポイントが東京だけで1000円/月で使いたい放題です。こうなると電話
  代だけが問題となるのですが、幸い私の自宅(埼玉・越谷)は東京からは隣接
  区域となりますので、400円/時間です。これくらいであると、アクセスポ
  イントが東京と言っても電話代はたいして気になりません。

    一般のプロバイダはアクセス料が10円/分ですから、同一区域内のアクセ
  スポイントにアクセスできたとして、

    時間当たりコスト
        = 600円(プロバイダ) + 200円(NTT) = 800円

  となります。私がBNNにアクセスしているより2倍高くなるのです。

    BNNを除くかなり安いほうのプロバイダでも10円/3分のアクセス料が
  かかります。この場合の

    時間当たりコスト
        = 200円(プロバイダ) + 200円(NTT) = 400円

  ですから、これでやっと私の場合のコストと同じになります。

    東京から見た場合の隣接区域(NTTのエリア名のため、行政区域と必ずし
  も一致しません。)とは

      東京都  :武蔵野市・三鷹市
      埼玉県  :越谷市・草加市・川口市
      千葉県  :市川市
      神奈川県:川崎市

  しかありません。つくづく、今の場所に自宅があって良かったと思っています。
  逆に言えばこれらの地区には本格的なプロバイダは進出してくれないと思われ
  ます。

5.つながり易いプロバイダを選ぶこと。まず、ダイヤリングして接続できなけ
 ればインターネットに入れませんから、これも重要です。これの情報も評判に
 頼ることになります。


[参考:BNNネットのプロフィール]
  会員数    : 5,183人 (1月31日現在)
  回線数    : 130回線  (ISDN含む)
  接続先    : 東京
  電話番号   : アナログ専用番号
           アナログ/ISDN共用番号
  バックボーン : 512KBPSで東京インターネットへ接続
  アナログ   : 〜28.8KBPS
  ISDN   : 非同期38.4KBPS/同期64KBPS
  入会金    :   3,000円
  年会費    : 12,000円 (年額固定料金制)
  サービス開始 : 1995年6月29日
  サービス内容 : PPP接続のみ
           WWWとメール機能だけがサポート範囲。サポート外で
           あるがFTP,Telnet,Proxyサーバも利用
           できる。
  主宰元    : (株)BNN
  情報入手先  : http://www.bnn-net.or.jp
                      Nifty-Serve MACLIFEステーション (GO SMACLIFE)


4.ISDN導入での実効速度向上の期待を検討
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 貴重な個人資本を投入してISDNを導入するのであるから、やはりエンジニ
ア的に期待効果は把握しておかなければなりません。
 理論的な実効速度を比較します。対象は以下の4方式でデータ電送は非圧縮と
します。手順とかの分のロスは検討から外しています。これを考慮すると同期と
非同期の差はもっと大きくなります。

 (1) 28.8KBPS MODEM (当然、非同期になります。)
 (2) 38.4KBPS 非同期ISDN
 (3) 64.0KBPS 同期ISDN
 (4)128.0KBPS 同期ISDN

 非同期では、1バイトのデータを送るのに、
   スタートビット(1)+データ(8)+ストップビット(1) = 10ビット
最低必要となります。

 同期では、1バイトのデータを送るのに、
   データ(8) = 8ビット
しか必要ありません。

これで(1)〜(4)の方式の実効速度を計算してみます。

 (1) 28800 / 10 =  2880 Bytes/S
 (2) 38400 / 10 =  3840 Bytes/S
 (3) 64000 /  8 =  8000 Bytes/S
 (4)128000 /  8 = 16000 Bytes/S

(1)のケースを 1.0 として速度比較すると、以下となります。

    (1) : (2) : (3) : (4) = 1.0 : 1.3 : 2.8 : 5.6

 今、ISDN同期64KBPSがインターネット・ユーザがとりうる現実的で
最大速度の方式ですから、28.8KBPSのモデムより3倍近くデータ伝送速度が上が
ることになります。かつ、3倍の速度になっても電話の通話料金も全く同じです。
よって、インターネット・ユーザはISDNを導入したほうがよいと思います。
 なお、反論として「28.8KBPSのモデムでもデータ圧縮をすればもっと速くなる
はず。」と言う意見があるかと思いますが、理論上は28.8KBPSのモデムで最大
115.2KBPSの速度が出るはずですが、私の経験では、このモードにしてもやはり
2000Bytes/S程度の速度しか出ておりません。推定原因として、モデム自体の内
部処理が遅いため(圧縮・伸張に時間がかかる)と、回線上でのリトライのため
と思います。反対にISDN回線はデジタル回線ですから、回線上でのリトライ
はほぼゼロです。


5.「MN128」に決定するまでの道のり
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 ここで、現在の私の構成である機材を決定した道のりを紹介します。ISDN
で通信する基本構成は以下となります。日本では一般にISDN−MODEMを
TA(Terminal Adapter)と言っています。

                  +-----+   +----+
                  |     |   |    |-----(RS232C)-----パソコン
  NTT ISDN回線 ---| DSU |---| TA |---(アナログ1)---TEL/FAX/MODEMなど
                  |     |   |    |---(アナログ2)---TEL/FAX/MODEMなど
                  +-----+   +----+

  私の場合はどうしても同期64KBPSを使いたかったのですが、当時、非同
期のRS−232Cポートに接続でき同期64KBPSをサポートしたISDN
−MODEMはなかったので、同期64KBPSをサポートしたISDNボード
をパソコン内に実装して使うつもりでした。

 本文に出てくるMN128はISDN−MODEMでNTT−TE東京が出荷
しています。


11月26日
  NECの「ComStarz Plus AG」を秋葉原で購入しました。こ
 の商品はDSU内蔵でISDNからの回線をS/Tインタフェースとアナログ
 2回線に分岐するだけの装置です。普通、TAと言うとMODEM機能(正確
 にはデータポート)も内蔵しているのですが、この商品は違います。なぜ、こ
 れにしたかと言うと、まず、アナログ2ポートがどうしてもほしかったことと
 、64KBPSの同期伝送をやろうとすると一般のTAではできない(正確に
 言うとDOS/V機用のHDLC同期シリアルボードにちょうど良いものがな
 い。)ためです。
  一般のTAでは38.4KBPSの非同期伝送しかできないのです。私はA
 GののS/TインタフェースとDOS/V機に実装するISDNのBチャンネ
 ル用ISDNボードを接続するつもりで買ったのです。こうするとISDNの
 Bチャンネルの限界である64KBPS伝送が可能になります。かつ、従来の
 FAXとBBS用(私もBBS開局しています。)MODEMもアナログポー
 トに接続できます。


11月27日
  自宅は埼玉・越谷なのに、東京の某NTTでISDNの申し込みをしました。
 この時、以下のやりとりがありました。

 [NTTとの会話]
   私:「INSネット64を契約したいのですが。」
     NTT:「ではINS担当を呼んでまいりますので、営業個室でお待ち下さい。」
     −−>特別室に案内される。担当者(男性)出てくる。
   NTT:「INSネット64申込票に会社名と住所をお書き下さい。」
   私:「あのー、個人なんですが。」
     NTT:「ですから、会社名と代表者の名前を書いて下さい。」
      私:「はあ...。私の自宅にISDNを引きたいのですが。」
     NTT:「ああそうですか。たまにそういう方がいらっしゃいます。わかりま
            した。」
      私:「ターミナルアダプタはDSU内臓型にしたので、NTTの工事は屋
         内配線までですね。機器配線は私のほうでやります。」
     NTT:「はい。」
      私:「ターミナルアダプタはポイント・ツー・マルチポイント常時に設定
      しますので、ここにチェック印を入れます。」
     NTT:「はあ、その通りでございます。」
      私:「ダイヤルイン・オプションを設定したいのですが、グローバル着信
         有で契約すると、ダイヤルイン料金は追加番号分だけでよいはずで
      すね。」
     NTT:「いいえ、ダイヤルインは契約番号と追加番号それぞれにかかります
      ので2本分必要です。」
   私:「そんなはずはない。もう一度よく調べて下さい。」
     −−>担当者は分厚い料金体系本をしばらく調べる。
     NTT:「申し訳ありませんでした。お客様のおっしゃる通りでした。」

 という訳でNTTに確認するかたちで進めたので10分位で契約が終わりまし
 た。工事日は私の都合で12月18日になりました。アナログ2ポートのうち、
 1ポートにダイヤルイン機能を付加します。これで、アナログ2ポートにそれ
 ぞれ専用電話番号が持てます。通常は2ポート共ダイヤルイン契約をしないと
 このようにならないところ、ダイヤルイン1本の契約だけでこれができるのは、
 AGには「グローバル着信ポート優先機能」と「自己番号登録機能」があるた
 めです。


11月28日〜12月11日
  ISDNボードのカタログを集めて検討。選択基準は「Windows95
 用のPPPドライバーがあることと、できれば128KBPSバルク機能もほ
 しい。」でした。そしてほぼ(株)エルミックシステムの Personal Internet
 /ISDNに決めました。


12月12日
  Personal Internet/ISDN を買うために秋葉原へ出かけましたが、どこにも売
 っていないのです。お店の人には「そんな商品があるのですか。知りませんで
 した。」と言われる始末。失意のうちに秋葉原をさまよっていたら、ラオック
 スの6FでNTTがISDNの展示をやっていると言うので、なんとなく立ち
 寄って、ついでにそこらじゅうのカタログをもらってきました。この時、ここ
 にあったMN128にまったく気が付きませんでした。


12月14日
  12日にもらったカタログを出張中の電車の中でぼんやり見ていたら、ここ
 で初めてMN128の偉大さに気が付きました。非同期・同期変換機能付きで
 パソコンに標準で付いているRS−232Cポートを使って同期64KBPS
 伝送ができるのです。おまけに128KBPSのバルク伝送もできるらしいの
 です。出張予定の仕事をテキパキ終わらせて秋葉原に舞い戻り(こういう時は
 自分の最大の力を発揮して仕事ができるものです。手抜きかな?)、ラオック
 ス6Fに直行。値段を見るとナッナッナッんと 39,800円 ではないか。さっそ
 く「買いたい。」と言ったところ、「予約です。」とつれない言葉。「いつ頃
 受け取れる?」「3月です。」ゲッゲッゲッゲ、またまた大失意。
  秋葉フリークの私は、ダメ元で以前より付き合いのあるP店に行き「なんと
 かならないか。なんとかしてくれたら酒を飲ましてあげる。」と言ってわめい
 たら、「実はS社のルートで12月21日に入る予定です。そのうちの1台を
 確保しますから。」
  MN128が出てしまったらISDNボードはもう不要です。


12月18日
    我が家のISDNの工事が完了しました。NTTで工事してもらいました。
  モジュラージャック以降の工事は私の担当でした。
    以下がこの時のISDN配線です。

                       DSU内臓TA
                 +------------------------+
                 | NEC                Tel1|---- MODEM ---- 電話
    NTT ISDN ----|  Comstarz Plus AG  Tel2|---- FAX
                 |                     S/T|---- (未接続)
                 +------------------------+


12月21日
  電話で「MN128来ている?」
 「入荷が遅れており、28日頃になりそうです。」...ガックリ


12月28日
  電話で「MN128来ている?」
 「入っております。」...ルンルンルン
 「明日、取りに行くので、ちゃんと確保しておいてくださいよ。」


12月29日
  秋葉原に出かけ、待望のMN128を受け取りました。その日はルンルン・
 ワクワクで足取りも軽く自宅に戻りました。これ以降、正月休みも全部潰れる
 という地獄の苦しみが待っているとも知らないで。


6.NEC Comstarz AGの仕様
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 NEC Comstarz AG(以下AGと省略する。)の仕様について触れ
たいと思います。AGの特長は私の判断では以下の通りです。

1.アナログ2ポートがあり、今まで使っている電話・FAXもそのまま利用で
 きる。

2.DSUを内臓している。
  DSUはNTTより買い取りであると23,900円,レンタルにすると毎
 月1,700円ものレンタル費用がかかります。

3.着信ポート優先機能と自己番号登録機能があるので、アナログポート2つに
 それぞれ電話番号を持たせようとしてダイヤルイン契約する場合、グローバル
 着信有りで契約してダイヤルイン料を1個だけに節約できる。
  通常それぞれのポートに電話番号を独立に持たせようとすると、ダイヤルイ
 ン契約はISDN契約番号とダイヤルイン追加番号の2つにダイヤルイン料が
 必要です。
  グローバル着信とは、ISDN契約番号で電話がかかってきた場合、2つの
 アナログポートに同時にベルが鳴る着信を言います。AGでは着信ポート優先
 機能を用いて、このグローバル着信の場合に1つのポートだけを優先して着信
 させる(ベルを1つの端末だけに鳴らさせる。)ことができるのです。また、
 ダイヤルイン追加番号で電話がかかってきた場合、自己番号登録機能により指
 定ポートだけを着信するように設定できます。これらの機能を利用して、ポー
 ト1をグローバル着信優先ポートに設定し、ポート2にダイヤルイン追加番号
 を登録しておけば、ダイヤルイン料1個分でそれぞれのポートに電話番号を持
 ったと同じことになります。ダイヤルイン料1個は900円ですから、このよ
 うに設定することで、毎月の料金を900円減らすことができるのです。


 以下に、NEC Comstarz AGの仕様を記載します。

パンフレットよりテキスト部分の抜粋です。
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■特長
   □ ISDNの高品質を賢くおトクに有効活用。
   □ モデムと電話が、2本同時に使える。
   □ DSU内臓だから、接続も簡単。毎月のコストも1,700円おトクです。
   □ ISDN回線は、データ通信を「速く」「きれいに」「正確に」伝送しま
    す。
   □ ISDNだから、便利な機能いろいろ
   ・1台の電話機を優先着信
   ・かかってきた電話を内線で転送
   ・親子電話にもなる内線通話機能
   ・キャッチホンみたいに便利な割り込み着信

   ◆品名:Comstarz Plus AG
   ◆価格:69,800円

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■主な仕様
  ◆適用回線     :INSネット64回線(回線交換サービス)
  ◆通信路数     :1回線2通信路(2B)
  ◆端末接続ポート数 :アナログポート    = 2ポート
             S/Tインタフェース = 1ポート

■回線側仕様
  ◆通信方式     :TTC準拠 JT−G961
  ◆伝送速度     :320KBPS
  ◆伝送方式     :2線式 時分割伝送方式
  ◆インタフェース形状:6ピンモジュラジャック
             (RJ−11モジュラケーブル3m添付)

■STインタフェース仕様
  ◆通信方式     :TTC準拠 JT−I430
  ◆伝送速度     :192KBPS(論理チャンネル:2B+D)
  ◆伝送符号形式   :複極性矩形波信号(バイポーラ信号)
  ◆インタフェース形状:8ピンモジュラジャック(ISO8877準拠)
  ◆線数       :4線バス T線,R線
  ◆端末接続台数   :最大7台

■アナログポート仕様
  ◆供給電源     :−24V 30mA 定電流供給
  ◆呼出信号     :送出形式  = 20Hz 交流100V
             過電流保護 = 25mA
  ◆選択信号     :PB(DTMF)信号
             信号継続時間  = 50ms以上
             ミニマムポーズ = 30ms以上
  ◆発信音      :400Hz連続出力
  ◆CODEC    :ITU−T G.711
  ◆付加機能     :着信ポート優先機能
             着信ポート転送機能
             自己番号登録機能

■その他
  ◆電源       :AC100V 50/60Hz
             専用外付けACアダプタ使用
  ◆消費電力     :約24VA
  ◆環境条件     :温度(0〜40)度C 湿度(10〜90)%
  ◆寸法         :160(W)x 200(D)x 40(H) mm
  ◆重量         :約0.7kg(本体のみ)
  ◆認定番号     :U95-0102-0 T95-0182-0

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7.NTT−TE東京 MN128の仕様
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 NTT−TE東京 MN128の仕様について触れたいと思います。MN128
の特長は私の判断では以下の通りです。

1.アナログ2ポートがあり、それは給電電圧DC −48V駆動となっており、
 今まで使っている電話・FAXもそのまま利用でき、その整合性がとりやすい。
  一般的なTAでは供給電圧DC −24Vとなっている物がほとんどで、まれ
 に使用できない電話・FAXがある。また、安いTAではアナログポートが1
 ポートしかなく、電話・FAXなどのアナログ機器が1台しかつなげない。

2.通信フォーマットはV.110準拠,HDLC,非同期・同期変換機能がある
 ので、一般のパソコンに標準で付属しているRS−232Cポート(これは非
 同期です。)にそのまま接続して同期64KBPSデータ伝送が可能である。
  一般のTAでもカタログに同期64KBPSが利用できると書いてあります
 が、これには条件があって同期HDLCのシリアルポートがあることが必須な
 のです。DOS/Vなどの一般のパソコンのシリアルポートは非同期ポートな
 のです。一般のTAで同期64KBPSをやろうとすると、同期HDLCボー
 ドを追加しなければならないのです。私は同期HDLCボードの存在を知りま
 せん。たぶん種類が非常に少なく、値段も相当高いのではないかと推定します。
 おそらく、HDLCボードはISDNボードと同じ位の値段ではないかと思い
 ますので、それならばISDNボードを買ったほうが正解なのです。
  非同期・同期変換機能があると、TAとは非同期でデータ伝送できるのでパ
 ソコンのシリアルポートが使えるのです。このMN128が出るまで、我々が
 買える値段で非同期・同期変換機能を持ったTAがなかったのです。
  非同期・同期変換機能を持ったTAがアメリカのモトローラから出ているの
 を知っていたのですが、アメリカでは規格がV.120で日本はV.110と違
 うので購入をあきらめた経緯があります。

3.MN128の非同期ポートの制御はモデムでお馴染みのATコマンドで行え
 る。
  これが何を意味するかを説明します。MN128はパソコンから見ると一般
 のモデムに見える訳で、特殊なドライバーソフトが不要です。ところが、HD
 LCボードにしてもISDNボードにしても、そのボードを動作させるための
 特殊なドライバーソフトが必須になります。この場合、OSが変わるとドライ
 バーソフトを作り直しになってしまいます。そうなると新しいOSへの対応は
 ボードメーカの対応待ちになってしまい、将来の素早い対応に不安があります。
 この点、一般のモデムに見えるMN128は我々自身で対応させることが可能
 なので安心と言えます。


 以下に、NTT−TE東京が発表しているMN128の仕様を記載します。仕
様の中にオープンプライスとありますが、12月15日の時点で、秋葉原のラオ
ックスでMN128本体の価格は 39,800円で、MN128 ISDNスタータパ
ックは 54,800円でした。オープン価格なので店によって若干値段は異なると思
います。

==================== Nifty-Serve FISDNG より転載 =======================

KYH03402  MNA128CAT.TXT MN128 カタログより
ISDNターミナルアダプター MN128について         1995.12  NTT-TE東京

パンフレットよりテキスト部分の抜粋です。
-----------------------------------------------------------------------
■特長
   □ コンパクトなボディーに魅力のISDN機能をフル搭載
   □ 余裕のアナログ2ポート。今お使いの電話・FAXもそのまま利用
   □ 高速・高品質なディジタル通信でインターネットもスイスイ

   ◆品名:MN128−P(PC98 用シリアルケーブル付属)
           MN128−D(DOS/V用シリアルケーブル付属)
           MN128−M(Macintosh用シリアルケーブル付属)
   ◆価格:オープンプライス

-----------------------------------------------------------------------
■回線インタフェース
  ◆接続回線     :INSネット64
  ◆接続コネクタ      :8ピンモジュラジャック
  ◆インタフェース形態:ポイント−マルチポイント(P−MP)
  ◆レイヤ1起動種別  :呼毎起動
  ◆交換種別          :Bチャネル回線交換、Dチャネルパケット交換

-----------------------------------------------------------------------
■データポート
  ◆ポート数            :1
  ◆DTEインタフェース:RS−232C(専用シリアルケーブル使用)
《回線交換》
  ◆接続制御手順    :Hayes互換ATコマンド
  ◆通信フォーマット:V.110準拠、HDLC、非同期同期変換機能あり
  ◆DTE速度(bps) :1200,2400,4800,9600,19200,38400,57600,115200,23400
  ◆通信速度(bps)   :非同期  9600,19200,38400
                      同期    56000,64000,128000(バルク通信機能)
                      全自動同期/非同期ppp変換機能(AutoPPP)
《パケット通信》 (※1)
  ◆接続制御手順    :X.28コマンド
  ◆使用チャネル    :Dチャネル
  ◆パケットサイズ  :128/256 オクテッド
  ◆通信形態        :VC/PVC

-----------------------------------------------------------------------
■アナログポート
  ◆ポート数        :2
  ◆インタフェース  :2線式アナログ電話インタフェース
  ◆物理的条件      :6ピンモジュラジャック
  ◆給電電圧        :DC −48V
  ◆発信手順        :PB信号

-----------------------------------------------------------------------
■主な機能
  ◆DTE速度自動判別
    ・DTE最高230400bps通信が可能です。DTE速度を自動的に判別します。
  ◆全自動同期PPP変換機能(AutoPPP)
    ・64000bpsや128000bpsでインターネットアクセスが可能です。
    ・現在ご使用の非同期PPP用ドライバをそのままご使用いただけます。
    ・非同期PPPと同期PPP(HDLC)の相互変換を自動的に行い通信します。
  ◆128Kbpsバルク伝送
    ・ISDNのBチャネル2本を束ね、128kbps通信が可能です。
  ◆ダイヤルイン  (※1)
    ・ダイヤルインでは最大3つの番号を設定でき、複数のアナログ通信機器で
      外線呼び出し音を使い分けることも可能です。
  ◆グローバル着信選択
    ・ダイヤルインでの着信時の着信選択も設定できるので、追加番号一つだけ
      の契約で経済的なダイヤルイン番号の利用が可能です。
  ◆マルチアンサー
    ・コールウェイティング契約をしていなくても通信中に着信があった場合、
      通話中の相手を保留にしたままで、別の相手の方に切替えて話をすること
      ができます。(擬似的なキャッチホン機能です) 
  ◆フレックスホン (※1)
    ・コールウェイティング、三者通話、通信中転送、着信転送にフル対応して
      います。
  ◆サイレントFAX
    ・FAXを接続しているときに、1300Hz信号で呼び出す無鳴動着信を利用でき
      ます。
  ◆ 内線通話、内線転送
    ・内線相互での通話や、外線からの着信を別の内線へ転送ができます。

※1 パケット通信、ダイヤルイン、フレックスホンの利用にはNTTへの申し込み
    が必要です。

-----------------------------------------------------------------------
■その他
  ◆使用電源:ACアダプタ使用
  ◆寸法    :122(W)x 175(D)x 33(H) mm
  ◆重量    :本体 320g(ACアダプタを除く)
  ◆付属品  :取り扱い説明書、保証書、ACアダプター、ISDNケーブル、
              専用シリアルケーブル(※2)
  ◆認定番号:T95-02180-0

 ※2 お使いになるコンピュータ用のシリアルケーブルが1種類付属しています。
    異なるコンピュータ用のシリアルケーブルも単品で用意しています。
    ・MNC-P :D-SUB25pin    PC98シリーズ用               \2,000
    ・MNC-D :D-SUB9pin     DOS/V(IBM PC/AT互換機)用     \2,000
    ・MNC-M :miniDIN 8pin  Apple Macintosh用            \2,000

-----------------------------------------------------------------------
■簡単ケーブルキット(別売)  \2,000
  ・ISDNの屋内工事が簡単にできるケーブルキットです。
  ・特別な知識や工具がなくてもISDN屋内配線の新設や増設が簡単にできます。
  ・端末を増設するとき1台につき1個づつお買い求め下さい。

  (概念図)                  +------+
          ISDN接続ケーブル    |     □←■ 終端抵抗付きプラグ
   DSU <=====================>□     |
                              |     □<======================>(TA)
                        BMJ-8 +------+   (TA付属のケーブルなど)
                 (1-2 タイプ 8pinモジュラ)  

  ◎キットは、BMJ-8,ISDN接続ケーブル(1.5m),終端抵抗付きプラグ のセットです。

  (2台の接続図)                    +------+  
                                      |     □←■ 終端抵抗プラグ 
                                /====>□     |                    
                 +------+      ‖     |     □<=================> 増設TA
                 |     □<=====/      +------+                            
   DSU <========>□     |         
                 |     □<============> TA
                 +------+    

-----------------------------------------------------------------------
■MN128 ISDNスタータパック(同時発売)
DSUとMN128をセットで同梱したお買い得セットです。
  ◆同梱品リスト
      ・MN128
      ・DSU(NTT製 I-DSU64)
      ・簡単ケーブルキット
      ・チェッキー(簡易回線極性試験プラグ) 発売記念でのおまけ
  ◆価格 :オープンプライス
--------------------------------------------------------------------------
                                  本件の問い合わせ先 :NTT−TE東京 
                                                       TEL 03-5685-7200
                                                       FAX 03-5685-6731

=========================== 転載の終り ==================================


8.ISDN配線系統図
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  機材も全て整い、ISDN機器の配線を検討しました。結論として以下の配線
としました。AGはISDNモジュラジャックの近くに置き、MN128はパソ
コンのCOMポートに高速にデータが流れるのでパソコンの近くとしました。こ
うすると、MN128に付属のS/Tインタフェース・ケーブルでは長さが足ら
なくなり、このS/Tインタフェース・ケーブルは両端が8Pモジュラ・プラグ
であったので10Base−Tのものが利用できそうと考え、秋葉原で10Ba
se−Tケーブルでプラグ付き5mを買ってきました。ケーブルはストレート接
続の物を選ぶ必要があります。

    NTT アナログ回線 -------------------------- 電話(従来通り)

                       DSU内臓TA
                 +------------------------+
                 | NEC                Tel1|---- MODEM ---- 電話
    NTT ISDN ----|  Comstarz Plus AG  Tel2|---- FAX
                 |                     S/T|---+
                 +------------------------+   |
                                              |
                    +-------------------------+
                    |   ISDN−MODEM
                    |    +----------------+
                    |    |            Tel1|
                    +----|S/T  MN128  Tel2|
                         |            DATA|-----> パソコンのCOMポートへ
                         +----------------+

  ところで、MN128の Tel1/Tel2 に電話機をつないだらどういう動作をする
のだろう。AGにつないだ電話機と一緒にベルがなるのかな? と言う疑問が出て
きましたが、これについては後で実験することにしました。


9.Comstarz AGの設定
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 AGには底面に2個の8Pディップスイッチがあります。これらの設定を以下
のようにしました。

       O:ON, X:OFF

   SW1
    1  X ------ 通常通話モード     (Oで自己番号設定モード)
    2  O ------ ポート1を優先にする  (グローバル着信時の優先ポート)
    3  X ------ ポート1有効
    4  X ------ ポート2有効
    5  X ------ ポート1インバンド   (モデム・電話をつなぐため)
    6  O ------ ポート2アウトバンド  (FAXをつなぐため)
    7  O ------ ポート1割り込み着信禁止
    8  O ------ ポート2割り込み着信禁止

   SW2
    1  X
    2  X
    3  X
    4  X
    5  O ------ 終端抵抗あり
    6  O ------ 終端抵抗あり
    7  X
    8  X


  AGにはモデム機能はありませんから、ダイヤルイン用の自己番号を登録する
にはそこに接続した電話機・FAXのダイヤルを使います。また、AGにはプッ
シュ音の出る端末しか使えませんから、電話機・FAXを忘れずにプッシュ・ダ
イヤル用に設定し直して下さい。自己番号を登録する時はNTT ISDN回線と
AGは接続状態にしておかないと、登録できません。

 自己番号の登録方法は以下の通りです。

   (1) AGの電源OFF
   (2) SW1-1=O
   (3) AGの電源ON
   (4) ポート2のFAX(私の場合)のダイヤルより、「456789#」を押す。
       このダイヤルでは例えばダイヤルイン追加番号が 0123-45-6789 だった
       場合です。市外局番の入力は必要ありません。
   (5) AGの電源OFF
   (6) SW1-1=X
   (7) AGの電源ON

[実験]
 これで設定が完了したので、別のアナログ回線より電話をかけてみました。

1.まず、契約番号に電話。モデムに取り付けた電話機のベルだけが鳴りました。
2.次に、ダイヤルイン追加番号に電話。FAXだけが着信しました。

着信ポート優先機能はちゃんと働いているようです。

3.FAX送信をしながら、モデムに取り付けた電話機より電話をしてみました。
 電話機もFAXと同時に使えました。

ISDNのアナログ2回線分の同時使用は問題ないようです。

4.モデムに取り付けた電話機より天気予報の117に電話しながら、別のアナ
 ログ回線より、契約番号に電話をかけてみました。FAXが着信してしまいま
  した。

AGの場合、あくまでも着信ポート優先ですから、この「優先」が曲者なのです。
グローバル着信優先ポートがビジーであった場合に契約番号で電話がかかると空
いているポートのほうに電話をつないでしまうのです。まあ、これはAGの仕様
なので仕方ないか。


10.MN128の設定
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  MN128にはディップスイッチなどはなく、設定は全てATコマンドで行い
ます。このため、MN128の設定にはどうしてもパソコンと通信ソフトが必要
となります。通信ソフトはWindowsのオマケで付いているもので十分です。
ただし、MN128の設定と言ってもデータ通信関係はPPPダイヤラーで設定
するので、本当に設定が必要なのはアナログポートの設定だけです。データ通信
関係のATコマンドはHayes互換で、アナログポート関係は「AT@」で始
まるコマンドを使います。
  私のISDN配線系統図では、MN128のアナログポートは全く使用しない
ので、本来アナログポート関係の設定も必要がないのですが、実験のために設定
してみました。
  設定内容は、グローバル着信の場合はアナログポート1で着信し、ダイヤルイ
ン番号で着信の場合はアナログポート2で着信としました。AGの設定と全く同
じにしてみたのです。
 設定内容は以下に示します。MN128ではダイヤルイン登録番号は1〜3ま
での3個あり、ダイヤルイン登録番号0というのはグローバル着信の場合の仮想
的な登録番号で、ここには実際にはダイヤルイン番号を設定することはできませ
ん。

============================ 設定内容 ==================================

AT@A1              <----- すべてのアナログ関係の設定を工場出荷時の内容に
OK                        初期化する。
AT@I1=45-6789      <----- ダイヤルイン登録番号1にダイヤルイン番号を設定
OK                        する。
AT@K0=1            <----- ダイヤルイン登録番号0に登録された番号で電話が
OK                        かかってくるとアナログポート1で着信する。
AT@K1=2            <----- ダイヤルイン登録番号1に登録された番号で電話が
OK                        かかってくるとアナログポート2で着信する。
AT@B               <----- すべてのアナログ関係の設定をMN128内部のフ
OK                        ラッシュメモリに保存する。
AT@C               <----- すべてのアナログ関係の設定状態を表示する。

     PORT 1                               PORT 2
--- ------------------------------    --- ------------------------------
@E  TERMINAL TYPE........TELEPHONE    @E  TERMINAL TYPE........TELEPHONE
@F  *# ASSIGNMENT...*:SUB   #:DIAL    @F  *# ASSIGNMENT...*:SUB   #:DIAL
@G  DIALING WAIT DURATION.....5sec    @G  DIALING WAIT DURATION.....5sec
@H  EXTENSION RINGING TYPE.......1    @H  EXTENSION RINGING TYPE.......1


--- --------------------------------------------------------------------
@I  DIALIN NUMBER.......................................................
@J  SUB ADDRESS PORT 1..................................................
                PORT 2..................................................
@K  RECEIVE PORT SETTING...............................................1
@M  OUTSIDE CALL RINGING TYPE.........................PORT 1:0  PORT 2:0
@N  ACCEPT NEW INCOMING CALL WHILE ON OTHER CALL......PORT 1:0  PORT 2:0
@Q  CALL FORWARD NUMBER.................................................


--- --------------------------------------------------------------------
@I  DIALIN NUMBER.................................................456789
@J  SUB ADDRESS PORT 1..................................................
                PORT 2..................................................
@K  RECEIVE PORT SETTING...............................................2
@M  OUTSIDE CALL RINGING TYPE.........................PORT 1:0  PORT 2:0
@N  ACCEPT NEW INCOMING CALL WHILE ON OTHER CALL......PORT 1:0  PORT 2:0
@Q  CALL FORWARD NUMBER.................................................


--- --------------------------------------------------------------------
@I  DIALIN NUMBER.......................................................
@J  SUB ADDRESS PORT 1..................................................
                PORT 2..................................................
@K  RECEIVE PORT SETTING...............................................3
@M  OUTSIDE CALL RINGING TYPE.........................PORT 1:0  PORT 2:0
@N  ACCEPT NEW INCOMING CALL WHILE ON OTHER CALL......PORT 1:0  PORT 2:0
@Q  CALL FORWARD NUMBER.................................................


--- --------------------------------------------------------------------
@I  DIALIN NUMBER.......................................................
@J  SUB ADDRESS PORT 1..................................................
                PORT 2..................................................
@K  RECEIVE PORT SETTING...............................................3
@M  OUTSIDE CALL RINGING TYPE.........................PORT 1:0  PORT 2:0
@N  ACCEPT NEW INCOMING CALL WHILE ON OTHER CALL......PORT 1:0  PORT 2:0
@Q  CALL FORWARD NUMBER.................................................


--- ------------------------------
@O  MULTI ANSWER...............OFF
@P  CALL WAITING...............OFF
    FORWARD AFTER CONNECT......OFF
    THREE PERSON CONFERENCING..OFF
    CALL FORWARD...............OFF
@R  GLOBAL CALL ANSWER..........ON
@S  INSTANT EXTENSION CONNECT...ON

OK

========================================================================

[実験]
 MN128のアナログポートそれぞれに電話機をつなぎました。以上のように
設定した結果、グローバル着信で着信するアナログポートはAGのポート1とM
N128のポート1の2つあることになります。また、ダイヤルインで着信する
ポートもAGのポート2とMN128のポート2の2つあることになります。こ
のような状態で電話がかかってくると、AGとMN128はそれぞれどのような
動作をするのでしょうか。

1.アナログ回線に付いている電話からISDNの契約番号に電話してみました。
 そうすると、AGのアナログポート1に付いている電話とMN128のアナロ
 グポート1に付いている電話の両方のベルが鳴りました。そして、先に受話器
 をとったほうにつながるようです。

2.アナログ回線に付いている電話からISDNのダイヤルイン番号に電話して
 みました。そうすると、AGのアナログポート2に付いているFAXとMN1
 28のアナログポート2に付いている電話の両方のベルが鳴りました。そして
 、先に受話器をとったほうにつながるようです。

この実験結果より、仮想的にAGとMN128のアナログポートが並列に接続さ
れるということが判りました。そして、私のようにアナログポートが4個ある場
合は、あと2つまで追加ダイヤルイン番号を契約しても、アナログポートそれぞ
れに電話番号を持たせることが可能と考えられます。


11.Windows3.1でプロバイダに接続
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 アナログ関係の設定は、MN128を入手した12月29日のうちにスムーズ
に完了しました。12月29日の夜から、目的のISDN同期64KBPSでの
接続に挑戦しました。使うマシンはDOS/V機で、MN128でISDN同期
64KBPSで接続しようとすると、MN128の非同期DTEポートの通信速
度として115.2KBPSで動作させる必要があります。DOS/V機のWin
dows3.1環境でこれを実現するには以下の対応をする必要があります。

1.シリアルチップが16550タイプのFIFO内臓のLSIであること。自
 分のパソコンがこれであるかどうかは、MS−DOS付属のMSDコマンドを
 実行すれば判ります。

2.LSIが16550タイプとして、FIFOを有効にするためにはWind
 ows3.1標準のシリアルドライバーではダメで、別のドライバーに入れ替え
 る必要があります。私は、CyberComと言うシリアルドライバーを入手
 し、入れ替えました。

 以上の対応を施してから挑戦しましたが、結果、やっと接続できたのは1月3
日でそれまでほとんど徹夜で悩み、地獄の正月休みとなってしまいました。

 前提として、Windows3.1JをOSとし、NetManage社のInterNet Chameleonを使
用します。インターネットのプロバイダはBNNネットです。

[現象]
 以下のATコマンド発行にて、プロバイダ(BNN)接続を試みたが、プロバ
イダよりのログインメッセージが出て来ず、回線断となってしまう。

  AT&FX3&D0&Q7             <----- MN128初期化
  OK
  ATS0=0
  OK
  ATD**-****-****          (電話番号はマスクしています。)
  CONNECT 64000            <----- ここでMN128のB1ランプ点灯
  
  LINE OFF 016             <----- CONNECT 64000 が出てから1分後

本来は CONNECT 64000 の次にBNNからの Login というログインメッセージが
出て来ると思っているのですが、いくら待っても出て来ない。メッセージが出な
いので、ログインのためのスクリプトが実行されない。


[調査]
 Niftyサーブと9600BPSで接続してみると、ログインメッセージが
送られてくる。MN128の9600BPS/非同期動作は問題ない。このこと
よりMN128自身には不具合はなく、BNNネットのISDNではログインの
方法が違うのではないかと推移定される。
--------------------------------------------
AT&FX3&D0&Q7$S5
OK
ATD03-5703-7276
CONNECT 9600

FENICS-ROAD 3

HOST NAME?
*C NIF

COM
 Enter Connection-ID  --->SVC
 Enter User-ID  --->MXA00644
 Enter Password ---> 
--------------------------------------------


[結果]
 ニフティサーブのFISDNGメンバーに色々助言をいただき、試行錯誤の結
果やっと接続できるようになってから、BNNネット・サポートから回答が来ま
した。

======================= BNNネットよりの回答 =========================
BNNインターネットではPAP認証方式をサポートしておりますので、

>    [BNN1(ISDN64)]
>    SCRIPT=-n
>    TYPE=PPP

のみでPPP接続が可能です。このあたり、入会時にお送りしている資料と異なると
ころがあり、ご迷惑をお掛けしておりまして申し訳ございません。こちらの設定
でお試しいただければ幸いです。
========================================================================

 スクリプトファイルであるSLIP.INIの記述を回答のようにしなければダ
メらしいのです。Chameleonの場合、「SCRIPT=-n」でPAP認証になるようです。
これについてはHBA02077様とJAD02415様から貴重なコメントを
いただいております。参考に紹介します。

========================================================================
HBA02077                                  RE:MN128入手。でも通信が...

 ASICerさん 何とかつながって良かったですね。

 私はChameleon/NFS、InternetChameleon英語
版を使っています。 設定したSLIP.INIファイルを次のように修正する
事でASAHIネットさんにもつながります:

      SCRIPT=−n
      TYPE=PPP

デフォルトではSCRIPT=の後ろにスクリプト処理文字列が書かれています
が[−n]で何も期待しなくなり、LCPフェーズに移行します。
========================================================================

========================================================================
JAD02415                                RE^2:MN128入手。でも通信が...

ASICerさん、こんにちは。

私も最近MN128で接続できたものです。事件が解決してからコメントするのは大変
失礼かもしれませんが、今日旅行から帰ったものですから,またいろいろなとこ
ろで,設定のお手伝いなどさせていただいき、私もこの件で大変苦労しましたの
で,蛇足になるかもしれませんがコメントさせていただきます。

>以上の設定で、BNNにISDN同期64KBPSで接続できました。なお、ロ
>グイン時のプロバイダからの送信文字を無視するのは、本来正しくないと思うの

これは全て,PAP認証方式に起因するものです。そしてWindows95やNTではこちら
がデフォルトとなっています。95ではいわゆるscriptによる認証は別アクセサリ
ーソフトのお助けを借りるほどです。新しいプロダイバーはPAP認証だけのところ
が多いようです。従来からのところでも,従来のスクリプトを消してPAP認証を要
求すると繋がります。しかし,BBSやShellの接続もできるところはReturn codeを
入力してやると,テキストベースのやり取りができるようなるところが幾つかあ
ります。PAPとはなんぞや,と聞かれると素人ですので答えられませんが,プロバ
イダーではD-Lineと呼んだりデジタル方式と呼んでいるところもあります。上記
OSの選択肢では「クリアーテキスト」でない認証方式となるのでないでしょうか。

                                                 96/01/04(木) (JAD02415)
========================================================================

  ここで私は今まで大きな誤解をしていたことに気付きました。それは、「MN
128の非同期・同期変換では、HDLC同期データとしてくるフレーム・デー
タを非同期として1キャラクタごとのバラバラのデータに変換してくれる。」と
思い込んでいたことです。こんなこと、できるはずがないのです。非同期・同期
変換では「非同期HDLCデータ<−−>同期HDLCデータ」に変換するだけ
なのです。このため、ログインのスクリプトは1文字ずつキャラクタがくること
を前提にしているため、動かないのです。これに代わる認証方式がPAP認証方
式なのです。

 以下は最終的にカメレオン付属PPPダイヤラーに設定した内容です。

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                                      03-Jan-1996, MXA00644 ASICer

      MN128の設定手順(MN128とWindows3.1版Chameleon Ver4.01jの場合)

[MN128の設定手順]
1.カメレオン付属PPPダイヤラー Custom の設定

  IPアドレス       : 0.0.0.0
  サブネットマスク : サブネットビット数 : 16
  ホスト名         : (空白)
  ドメイン名       : bnn-net.or.jp
  通信条件         : ボーレート     : 115200
                     データビット   : 8
                     ストップビット : 1
                     パリティ       : なし
                     フロー制御     : ハードウェア
                     ポート         : COM3 (注、私の場合です)
                     パリティチェク : (チェックなし)
                     キャリア検出   : (チェックなし)
  モデムコマンド   :                プレフィックス  サフィックス
                     ダイヤル     : ATD             (空白)
                     回線断       : +++             ATH
                     バイナリ送信 : (空白)        (空白)
                     バイナリ受信 : (空白)        (空白)
                     応答         : ATS0=1
                     発信         : ATS0=0
                     初期化       : AT&FX3&D0&Q7$S12
                     終了         : (空白)
  電話番号         : ダイヤル                   : xx-xxxx-xxxx
                                                 (注、マスクしています)
                     接続待ち時間               : 60 秒
                     タイムアウト後リダイアル   : チェック
                     接続時にビープ音           : チェック
                     キャリア喪失後にリダイアル : (チェックなし)
                     接続時に記録を実行         : チェック
  ログイン         : ユーザ名               : xxxxx
                                              (注、マスクしています)
                     パスワード             : xxxxxxxx
                                              (注、マスクしています)
                     スタートアップコマンド : (空白)
  インタフェース名 : BNN1(ISDN64)
  ルートエントリ   : (全て0)
  BOOTP       : BOOTPサーバ : 0.0.0.0
                     BOOTP使用   : (チェックなし)


2.SLIP.INIの書き換え

  C:\NETMANAGディレクトリ下のSLIP.INIの以下の行をエディタ等で書き換える。
  書き換えるのはログイン時のスクリプト記述です。

    [BNN1(ISDN64)]
    SCRIPT=-n                         <----- ここです。
    TYPE=PPP

以上の設定で、BNNにISDN同期64KBPSで接続できました。
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12.Windows95でプロバイダに接続
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 今度はWindows95でISDN同期64KBPSでの接続に挑戦しまし
た。

1.Windows95においてもシリアルチップが16550タイプである必
 要があります。

2.LSIが16550タイプとして、FIFOを有効にするためのドライバー
 はWindows95では標準で付属しています。

3.PPPダイヤラーもWindows95では標準で付属しています。

4.Windows95でMN128を使うためには、MN128の設定ファイ
 ルが必要です。これはニフティサーブのFISDNGフォーラムのライブラリ
 5の8番にあります。これをダウンロードして説明の通りにインストールする
 と大丈夫です。以下に登録されているライブラリを紹介します。

========================== FISDNG LIB5 =================================
番号  ID       登録日付 バイト  参照   データ名
   8  SDI00875 96/01/16    7255  471 B MN128WIN.LZH MN128 Win95/NT設定
   7  SDI00875 95/12/29   11599  307 B IT35WIN .LZH NEC IT35用Win95/NT設定
   6  SDI00478 95/12/20   22603   66 B MDMINF.LZH OKI PCLINK NT3.5用RAS設定
   5  SDI00478 95/12/20    4237  178 B MDMOKIPL.LZH OKI PCLINK WIN95設定
   4  SDI00875 95/12/14    3764  110 B ALEXWIN.LZH ALEX/HR 用 WIN95,NT3.5 設定
   3  KYF00235 95/12/08    2602  283 B FASTWV20.LZH FASTWAVE for WIN95 Ver.2
   2  SDI00478 95/12/02   13182  469 T IT35-W95.TXT NEC IT35 WIN95設定手法
   1  SDI00875 95/11/23    2422  273 B FASTWAVE.LZH OMRON FASTWAVE WIN95設定
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 Windows95でのPPPダイヤラー設定は以上のことに注意すれば、ウ
ィザード(魔法使い)を使って簡単に終わります。初心者やこれからインターネ
ットをやろうという方は、Windows95を使ったほうが楽です。


13.ISDN64KBPSでの使用感
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 Windows95でインターネット・アクセスした感想を述べます。インタ
ーネット関連のツールは以下の通りです。

 ・メール   :Eudora/PRO
 ・FTP   :WS FTP
 ・Telnet:EmTerm95とWindows95付属コマンド
 ・ブラウザ  :NetScape2.0

1.メール
   インターネットでのメール配信の方法を私の場合、以下のように設定してい
  ます。POPサーバもSMTPサーバもいずれもアメリカに置いています。こ
  のようにすると、メールの送受信でインターネットへの回線パワーがないとイ
  ライラすることになりますが、ISDNにしてからは快適になりました。

 あなたの            アメリカの
  メール ----> bnn-net.or.jp -+-->  サーバ  ----> hkita@bnn-net.or.jp
                              |
                              +-----------> MXA00644@niftyserve.or.jp

  (1)私のメール・サーバとして、アメリカのサーバを設定してあります。
  (2)ゲート・ウェイとして日本にある bnn-net.or.jp を指定し、このマシンよ
     り、アメリカのサーバと日本のニフティサーブの私のアドレスに同じメール
     を分配します。
  (3)私宛のメールは常にアメリカのサーバに蓄積されます。このメールは、やや
     こしいのでが、再び、bnn-net.or.jp を経由して私のコンピュータに入りま
     す。
  (4)すなわち、私がインターネットでメールを見るのは常にアメリカのサーバに
     なりますのでメールは 日本−>アメリカ−>日本 とデータ移動する訳で
     す。
  (5)このようにするのは、bnn-net.or.jp には一旦読み出したメールを保存する
     機能がないことと、日本で居てもアメリカで居てもインターネットでメール
     交換をするのを容易にするためです。
  (6)ニフティにメールを分配するのは、日本全国どこに居てもメールを確認でき
     るようにするためです。
  (7)私のメールでの発信者のアドレスは従来通りなのは、メール・ソフトでこの
     ように設定しているからです。実際にはアメリカのサーバからあなた宛にメ
     ール発信しているのです。きっと私のメールからはアメリカ・カルフォルニ
     アの香りがするはずです。
  (8)これができるのは私はインターネットのアカウントを日本とアメリカ両方に
     持っているからです。

2.FTP
  通常、5Kbytes/S位のスピードは楽に出ます。早朝などでは、ほぼ
 理論通りの7.5Kbytes/Sが出ます。このため数MB程度のファイルの
 ダウンロードが5分以内に終わるので、非常に楽になりました。

3.Telnet
  NiftyをインターネットからTelnetで使ってみました。
  (1)Telnet用通信ソフトは「EmTerm95 VER3.01」を使いました。
  (2)EmTermはTCP/IPプロトコルで接続できるのでNiftyのTe
     lnet接続先
        r2.niftyserve.or.jp
     とします。IDとパスワードはEmTermに設定しておきます。
  (3)ライブラリのダウンロードで転送速度を計測してみると 1.5Kbytes
     /S とROAD4の14.4kbpsに接続した時以上のレートが得られま
     した。
  (4)インターネットからNiftyへの接続では10円/分です。パソコン通信
     でROAD4に接続すると25円/分ですから、インターネットから接続し
     たほうが徳になります。

4.ブラウザ
    URLを指定してからの画面の表示が大変速くなっています。


14.ISDN請求書
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 最近、NTTよりISDNに変えてからの1回目の請求書が来ました。1回目
のため、工事料と契約料の請求も入っています。

    ・回線使用料<基本料>(事務用)  3,630円
    ・ダイヤルイン使用料                900円
    ・工事料                          7,400円
    ・INS通話料                        a円
    ・INS通信料                        b円
    ・契約料                            800円

 私は住宅用で申し込んだのに、回線使用料が事務用で請求されていましたので
NTTにクレームを入れて訂正してもらいました。住宅用であると、2,830円にな
ります。
 ついでに、ISDNに変更して解約したはずのアナログ回線分の請求も来たの
でこれも訂正してもらいました。
 NTTではMN128のスタータパックで既存の電話回線をINS64に変更
した場合の費用例のパンフレットを作成して配っています。それによると工事料
は 2,000円 となっています。私の場合とすごく違うのでNTTに問い合わせてみ
ました。NTTの内訳説明は以下でした。

    ・屋内配線工事費       1,200円
    ・交換機等工事費       1,000円
    ・ダイヤルイン工事費     700円
    ・基本工事費           4,500円
   −−−−−−−−−−−−−−−−−
                    合計   7,400円

それでは、パンフレットの 2,000円 と言うのはどういう内訳なのかを聞いたとこ
ろ、壁のモジュラージャック以降の配線全てをユーザ側でやった場合の「NTT
側の交換機工事と住宅側に付いているコンデンサ取り外し」の費用一式との説明
でした。この場合、基本工事費というのはかからないとのこと。この辺の取り扱
いが複雑のようです。
 私の場合、モジュラージャック以降の配線全てを自分でやったのだから、以下
ではないかとクレームを入れました。

    ・交換機等工事費       2,000円
    ・ダイヤルイン工事費     700円
   −−−−−−−−−−−−−−−−−
                    合計   2,700円

本件はNTT側で調べて回答くれることになっています。
 いずれにしても、これだけ不具合点が出てくるので、皆さんもISDNを契約
した時は、請求書をよくチェックしたほうがよいと思います。


15.最後に
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 今回の私のISDN導入作戦での試行錯誤は役に立ったでしょうか。ご質問等
がありましたら、以下のメール・アドレスで受けたいと思います。なかなかすぐ
に回答という訳にはいかないと思いますが、努力したいと思います。